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DTCC、トークン化証券のライブデモに近づく、規制当局の慎重姿勢続く

DTCC、トークン化証券のライブデモに近づく、規制当局の慎重姿勢続く

預託信託清算機関(DTCC)は、証券の資産トークン化のライブデモ実施に近づいており、ブロックチェーンを米国資本市場の基盤に組み込むための具体的な一歩となる。DTCCによれば、この取り組みは証券の取引・決済方法を根本から変える可能性があるが、規制当局の慎重な姿勢が影を落としている。たとえデモが成功しても、道が一夜で開けるわけではないことを示している。

デモの内容

DTCCは、従来の証券をトークン化する取り組みを進めてきた。株式や債券などの資産をブロックチェーンベースのトークンに変換し、市場参加者間でより自由に移動できるようにするものだ。ライブデモとは、概念実証のスライドではなく、実際の市場データまたはシミュレーションデータを用いてテストを実施することを意味する。成功すれば、決済時間を大幅に短縮し、仲介業者の層を削減することで、取引の高速化と低コスト化が期待される。

しかし、DTCCはスタートアップではない。米国証券取引の圧倒的多数を決済・清算している。そのシステムに変更を加えるには、市場規模での動作が求められ、規制当局は速度のために安定性が犠牲にならないことを確認したいと考えている。

規制当局が慎重な理由

監視機関の慎重姿勢は今に始まったことではない。トークン化は証券と暗号資産の境界を曖昧にし、その分類をめぐる争いはまだ決着していない。DTCCの動きはシステムリスクにも関わる。トークン化された決済チェーンが破綻した場合、その影響は市場全体に波及する可能性がある。

規制当局はDTCCの取り組みを妨げてはいないが、全面展開を許可してもいない。ライブデモは、双方がレイテンシ、エラー率、法的確定性などのハードデータを収集する機会となる。これらの数値が揃うまでは、公式の姿勢は慎重なままだろう。

トークン化によって実際に変わること

現在、株式取引の決済には2日かかる。トークン化により、トークンと現金を同じ台帳上で動かすことで、決済時間を数分、あるいは数秒に圧縮できる可能性がある。これが効率性の部分だ。透明性の部分は、誰がいつ何を保有していたかの不変の記録によってもたらされる。監査人や規制当局は、数日後にバックオフィスの報告書を掘り返すのではなく、リアルタイムでアクセスできるようになる。

DTCCは長年にわたりブロックチェーンの概念をテストしてきた。ライブデモは、これらの実験が初めて実験室を離れ、実際の市場環境を模した設定に移行するものだ。これは大きな飛躍である。

今後のスケジュール

DTCCはデモの具体的な日程を発表していないが、プロジェクトに近い関係者によると、数カ月ではなく数週間以内に実施される見込みだ。デモ後、次のハードルは、実際の取引と実際の資金を用いたパイロットを実施するための正式な規制当局への申請となる。

その申請が承認されるまでには1年以上かかる可能性がある。規制当局は、技術が機能するだけでなく、DTCCのバックアップシステム、法的枠組み、エラー処理手順が完璧であることを確認したいと考えている。ライブデモは最初の実際のテストに過ぎず、難しい部分はその後から始まる。