中国の電池大手CATLは、最大1万5000回の充電サイクルまたは20年間の使用に耐えられるという新しいナトリウムイオン電池を発表した。この発表は工業情報化部(MIIT)が後援するイベントで行われ、政府の強力な技術支援を示している。
One Shell, Two Cells
この電池は、CATLが「One Shell, Two Cells」と呼ぶプラットフォームを採用しており、ナトリウムイオンセルとリチウムイオンセルを標準化されたパック内で組み合わせている。この設計により、自動車メーカーはコストや性能のニーズに応じて化学組成を混在させることが可能になる。同社によれば、ナトリウムセルはリチウム電池の弱点とされる極寒環境でも優れた性能を発揮するという。
600キロメートルの航続距離
電気自動車向けには、CATLは1回の充電で最大600キロメートルの航続距離を目標としている。これにより、ナトリウムイオンパックは現在の多くのリチウムイオンシステムに匹敵する性能を実現する。1万5000回という長いサイクル寿命は、交換コストが重要となる商用フリートやエネルギー貯蔵にも魅力的な選択肢となるだろう。
合成カーボンアノード
この電池の重要な要素はアノード材料である。CATLは、主に中国の加工業者が支配する黒鉛の代わりに、地元で調達した合成カーボンを使用していると述べている。この動きにより、同社はサプライチェーンリスクを回避し、コストを削減できる可能性がある。ナトリウム自体はリチウムよりもはるかに豊富であり、その化学組成はコバルトやニッケルに依存しない。
この電池はまだ商業化の初期段階にある。CATLは、どの自動車メーカーが最初に採用するか、また生産開始時期については発表していない。しかし、MIITの支援と600キロメートルの航続距離への明確な道筋により、この技術はEVメーカーが電池コストと寿命について考える方法を変える可能性を秘めている。



